ドンくさい やっちゃなぁ


本日放送分で、
コペルニクス的転回が ございました。


これまで、草々やら誰やらに、
「ホンマに お前は、ドンくさいやっちゃ」と
ゆわれて続けてきた 若狭が、
失敗つづきの 勇助に、


「木曽山くん。あんた このごろ
 ドンくさくなったんと ちゃう?」。


おお。ゆうてますよ、
他人(ひと)のこと。


はてさて、この「ドンくさい」。
マメ太郎は、ネイティブ・スピーカーでは
ございませんので、
ことばの核心については、いささか不案内でございます。
あんがい、定義がむずかしいですね。


○ まぬけ
○ ドジ
○ アホ
○ とろい


どれも、合うてるようで、ピッタシじゃなし。
語源は、なんでしょう。


「鈍臭い」
「鈍」= 鈍感
「臭い」= の傾向がある
でしょう、たびん。


それでも、演繹法(えんえきほう)ではなく
帰納的(きのうてき)に、
明確なイメージを浮かべることは できまして。


マメ太郎の場合は、
マンガ『じゃりン子 チエ』のヒラメちゃんです。
チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ DVD-BOX 上巻
 ↑ 左下の 女の子ですね。
ヒラメちゃんが、ジャスト・ドンくさい。
そもそも、「チエちゃん」読んでるうちに
このことばが インプットされたような気がします。


ヒラメちゃんにおける
「ドンくさい」の 構成要素を挙げてみますと、


○ 人がいい(邪心ある者には使わん)
○ とにかく のろい(思考も動作も)
○ 草食動物系


ここからは、アホという概念は 浮かんできません。
で、それはともかくとして。
落語における 
MDP(Most ドンくさい Player)を、
考えてみたのですが。


ありそうで、なさそな 実家の遺産。
底抜けのアホゆうのんは、
いくらでも おるのですが。
うーん。


「長短」の 長さん
「代書屋」の 松本留五郎
「くしゃみ講釈」の おやっさん


なかなか ピタリなのが浮かびません。
発想を転換しちゃうと、「土橋万歳」(どばしまんざい)の
番頭はんが、そうかも知れないのですが。


で。ん? これは! と思い当たりましたのが。
「住吉駕篭」(すみよしかご)という
上方落語が ございます。
大阪の住吉神社で商売してる
カゴかき2人が 珍騒動に遭遇するわけですけど、
「カゴかき B」が、なかなかの つわものでして。


ネタバレしちゃうと、興味99%減ですので、
シテュエーションさえも一切 紹介できませんが、
桂米朝上方落語大全集」2期(10枚組)
[rakuten:toemifc:10000534:detail]
収録バージョンでの
タイムテーブル 3分過ぎ 〜9分 までは、
落語史上に残る 迷シーン。
映画やテレビドラマ、演劇では
ぜったいに表現できない 落語ならではの場面でございます。


ただ、「アホ度」と「のろい度」において、
いぜん 前者がまさっている傾向にありまして、
ちょっと 心残り。
「ザッツ・ドンくさ!」という落語、
他に、ありそうやけど。
はてな