うちの姉さん、オトコでんねん


昨日のブログで、宝塚歌劇について書きましたところ、
ある なぞ解きを 思い出しました。


【 問題 】 次の文章の 妥当性について語りなさい

(1) わたし、4人目の長男 なんです
(2) うちの姉さん、オトコ でんねん
(3) 兄さんが下、弟が上 ですぅ


【 解答 】 いずれも、ありえる


(1) は、ですね。
四草くん(仮名)は、お姉さんが3人いてはって、
4人目の子どもやけど、長男と ゆ〜わけ。


(2)は、お姉さんの名前が、「おとこ」。


そして(3)ですけど。マンションの話です。
兄さんが、101号室に、弟さんが204号室に住んではる。


これらは、すべて落語のマクラでございまして。
桂枝雀さんの「不動坊」という 有名な落語の冒頭に出て参ります。
いわば、ことばの持つ意味の重層性と申しましょうか。
いっけん荒唐無稽(こうとうむけい)な表現だけど、
じつは、理にかなっているというわけで、
そこから、ストンと本題につながる 見事なマクラでございました。


ただし、要注意。
マニャックな知識になりますけど。
枝雀さんのCDシリーズは、これまで、3回 出ておりまして。
ともに、東芝EMIなのですが。


最初が、「桂枝雀 独演会」シリーズ。
2番目に、「枝雀 落語らいぶ」シリーズ。
そして現在発売中のが、「桂枝雀 大全」シリーズ。


「独演会」シリーズと、「らいぶ」シリーズは、すでに絶盤。
で、「桂枝雀 大全」40集の中に、落語「不動坊」はあるのですが、
冒頭にかかげたマクラは、ございませんのです。
あるのは、2番目の「枝雀 落語らいぶ」シリーズ盤 なのです。


ことほど さように、
同じ演者、同じ1席でも、内容は異なるということを
ご理解いただけましたでしょうか。


話は、ずーっと最初に戻りますと。
なぜ、そんなマクラを昨日 思い出したかといえば。
(2) の うちの姉さん、オトコでんねん。
づーっと そんなのあるかいな、思ってました。
いったい、どない字を書くねん、
年ごろになったら、いたずら坊主にからかわれる名前を、
わざわざ つける親なんて、いてますか、と。
なのですが。
でも いてるんですよ、実際。


中村 音子(なかむら・おとこ)


彼女は、何者?
じつは、元タカラジェンヌなのです。
1992年初舞台の 78期生。
男役スターとして活躍し、惜しまれつつ 2000年に退団。
現在も 女優として活躍中です。
マメ太郎も、とーっても好きだったジェンヌなのですが、
理由は、2つありまして。


まず、ダンスがメチャメチャうまい。
彼女の期、前後5期を 見廻しても、男役としては、
77期の 朝海ひかる (あさみ・ひかる。雪組のトップをへて、退団)
80期の 霧矢大夢(きりや・ひろむ。現・月組の2番手スター)
80期の 久遠麻耶(くおん・まや。2002年に退団)
といった面々に匹敵する 名ダンサーでした。
一芸に秀でた役者って、魅力ありますよね。


そして、2番目の理由ですが。
いわゆる「オトコ伝説」と申しまして。
さまざまなエピソードの 持ち主なのです。
ウソかマコトか不明なのも交えて。


一例を紹介いたしますと。
「好きな色は?」「うーん、チェック」(って、ガラやねん)
「休みの日の過ごし方は?」「ベランダで 光合成」(日光浴らしい)


いい味だしてました。
そんなんを、枝雀さんのマクラを聴くたびに
思い出すのです。