連れ合いの「本心」を探るの図
先週、12月17日〜23日、
名ウィーク「一難去って また一男子」にて
最高視聴率をマークしたのは、
20日。「草々の京都ルーツ」の巻でした。
ドラマ部門におきましては、4番手。
総合ランキングでは、
2位 ガリレオ(最終回) 19.6%
6位 医龍2(最終回) 17.7%
7位 相棒 17.5%
15位 ちりとてちん(20日) 15.7%
17位 路〜終着駅の牛尾刑事VS事件記者冴子 15.2%
(朝日新聞12月27日より。ビデオリサーチ関東地区調べ)
さて。
2007年12月27日(木)、第76回『ちりとてちん』。
ラスト2となりましたで、ござりまする。
引越し先の決まらないB子(貫地谷しほり)に、
チワワちゃん(茂山宗彦)が、「カモンナ・マイ・ハウス」と
誘いのことばを、かけます。
「ルーム・シェア」ってやつです。
「NANA」ですね、いわゆる。
ナナとハチが、
レン、それからタクミと、それぞれ結婚する前の。
「なんとかシェア」って、一時、流行りましたね。
レストランで、
「シーザスサラダと、ボンゴレ、鴨のコンフィ。
あっ、コンフィは、シェアします」とか。
ワーキング・シェアっちゅうのも、ありました。
あと、「ブッキング」。
「28日の会、ちゃんとブッキングしてくれた?」
とか。たんに、予約のことでしょ。
それはともかく。
チワワちゃんは、お仕事が減ってローン返済が
キビしくなっております。それに、
B子と一緒に、落語に精進したいからと、
チワワ目で訴えかけます。
さすが、「本職:狂言師」。
目ぇで演技します、目ぇで。
「どないしよう」と悩んでいるところに、
悪魔のささやきを、耳打ちしたのは、
居酒屋「寝床」のゴットマザー・お咲さん(田実陽子)。
「草々くんに、小草若からそう誘われている、と言ってみ」。
草々(青木崇高)が、B子を憎からず思っていれば、
反対するんじゃないか。
心試しをしよう、っちゅうわけです。
この設定に、よーく似ている有名な古典落語がございまして。
「厩火事」(うまやかじ)。
主人公は、くしくも同じ「おさき」さんです。
現代風に置きかえますと。
…………………………
35歳のサキ子は、稼ぎのいいカリスマ美容師。
29歳の若いダンナのハチ男は、
有能なコンピューター・プログラマーながら、
サキ子の稼ぎに甘え、毎日ブラブラしております。
それが原因で、ケンカはたえず、
知り合いに相談したところ。
ハチ男は、大のフィギア・コレクター。
ならば、ドテーんとオーバーにすっ転んで、
大事にしている「魔女っ子メグちゃん」の
ノンちゃんのフィギア(推定34万円)を壊しちゃえ、と。
サキ子のケガを気づかうか、
フィギアを壊されたことに怒るか。
ハチ男の本心を、見極めようといたしますが
…………………………
「厩」(うまごや)とは、「馬小屋」のこと。
タイトルの「厩火事」とは、
留守中に、火事が起こり、
愛馬が黒コゲになったものの、
君主は、馬のことはひと言も口にせず、
家臣にケガがなかったかだけを、気づかったという
古代中国の故事に、よっております。
長らく愛聴しております 古今亭志ん生の
「落語特選」シリーズのビクター盤(1960年、NHK収録)は、絶版です。
現役盤として、軽快なテンポを刻む
古今亭志ん朝のソニー盤を、挙げておきます。
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古今亭志ん朝「厩火事」のオススメ度(☆5つが満点。★は0.5点)
ストーリー ☆☆☆☆
爆笑度 ☆☆☆★
初心者向け ☆☆☆☆
ともに、マクラにて、「出雲の縁結び」(勝手に命名)という
よくできた小噺がございますが、
ここなどは、やはり、
父であり師匠である志ん生に、一日の長あり、かな、と。
音源はことなると思いますが、志ん生の現役盤には、
ポニーキャニオン盤、ユニバーサル盤など
いくつかございますので。ご参考までに。