昔ばなし「桃太郎」の謎


12週目にして二番弟子が、一門を去ってしまいましたが。
チワワちゃんこと、小草若ちゃん(茂山宗彦)が
まだ世をスネていた時分、
第7週目「意地の上にも3年」あたりのころ。


・草若師匠(渡瀬恒彦
・草原にいさん(桂吉弥
・草々(青木崇高
・四草くん(加藤虎ノ介


この徒然亭4人衆は、「桃太郎」をほうふつとさせます。
草若師匠が、桃太郎さんで、
イヌ、キジ、サルを、お供に従えてるの図、です。


ちなみに「桃太郎」での「イヌ、キジ、サル」に、
こめられたフカーい意味を、ご存知ですか?
これ、別に「ラッコ、コアラ、パンダ」でも
良さそうですが、そーじゃない。
桃太郎さんが、果敢にアタック( by 児玉清)するために、
備えるべき「徳」を諭しておるのです。


・イヌは、「忠義」。3日飼ったら主人の恩を忘れません。
・キジは、「勇気」。いざとなれば猛獣にも飛びかかります。
・サルは、「知恵」。その昔、マークシート方式の上智大学文学部の入試問題を、
チンパンジー100匹に解かせたところ、2匹が合格した……、
というエピソードが、駿台予備校(前文一)に伝わっておりました。


この3つを備えれば、人間、コワいもんなしやとゆーわけです。


では徒然亭トリオは、いずれの3匹にあたるかといえば。
もし草若師匠が、ドス持った暴漢に襲われたら?


草原にいさんは、「し、師匠〜」と身を挺するでしょう。グサリ
草々やったら、「おんどれ!」と蹴りをいれます。バシぃー
そして。四草くんは、きっと……、
「ドス持っとるアホに、かなうわけ、ないやないですか」と
ブツクサいいながら、冷静に携帯で110番するでしょう。ピ・ポ・パ


・実直な草原にいさんは、イヌ(忠義)
・ケンカっぱやい 草々は、キジ(勇気)
・クールな四草くんは、サル(知恵)


どないです?
弟子3匹……、いや違った
3人が3人、見事にキャラクター設定されているわけです。
して、桃太郎(師匠)が、
一芸にひいでた弟子トリオ(草原・草々・四草)を従えれば、
鬼が島のオニ(ゴリさん)だって、退治できちゃうぞ、っちゅう、
深遠なメタファー(意味は知らん。使うてみたかっただけ)なのですよ。



実はこれ。
みーんな落語の受け売り。
その名もズバリ「桃太郎」という古典落語がございまして。
イヌ・キジ・サルのタネあかしの他にも、


なぜ「お父さん、お母さん」ではなく、
「お爺さん、お婆さん」なのか?
シバ刈りと洗濯の謎、
キビ団子って、ホントにおいしいんか
そもそもの最大のミステリー、桃太郎って何者だ!


などなど。これはタメになる!
お子ちゃまにも、一席ブテる教養落語でございます。


CD現役盤が少ない噺なのですが。
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2008年2月29日(来年は、うるう年ですね)までの
期間限定アップです。