菓子浩さんも、ビックリ?


本日のお昼時、天ぷらソバを食べながら、
1日遅れで、昨12月17日付の
「スポーツ・ニッポン」紙を見たところ。


強烈な写真が、
目に飛びこんで参りました。
すぐさま、バタンと閉じましたが。
ドラマ「ちりとてちん」について、
とても重要な展開を示す
紹介記事がのっていたのです。


あとで同僚たちに見てもらったところ、
「メチャメチャ、ネタバレですね」
「ここまで書いちゃって、いいんですか」。


たとえば。
書き下ろしの推理小説が完成して、
その新聞広告に、
「島刑事の執拗な捜査によって、
 逮捕されたのは、なんと海老沢勝子!」
と、キャッチコピーを打つのでしょうか?


名作ドラマ『ハゲタカ』の制作チームは、
放送前から、
柴田恭平は結局、銀行を辞めて、
再生機構に入って、そこで菅原文太と……」
と、ブログでネタばらしされても、
「いい宣伝になった」と、
喜ぶのでしょうか?


新聞や雑誌で掲載される
あらすじ紹介「今週のちりとてちん」にも
困ったものですが、
あれは、まだマシです。
すぐに、バタンと閉じればいいから。
選択の余地があります。


でも、天ぷらソバが届いて、
七味唐辛子をかけながら、
無防備にスポーツ新聞を開いたら、
わずかコンマ2秒、
写真入りで、ドン!
これ、ステルスミサイルです。


脚本家の藤本有紀さんも、
演出の菓子浩さん他も、
貫地谷しほりさんも、和久井映見さんも、
15分間の連続ドラマという
「ハプニングの連続だったら嘘くさい」
「せやけど、飽きられたら、あかん」
という制約の中で、
知恵をしぼって、
1話づつ、時間に追われながら、
ドラマを撮影していることでしょう。


特に、脚本においては、
「そうなりそうで、
 そうならないようにみせて、
 そうなる(または、ならない)」が、
作劇術の王道でもあり、最難関でもあります。
そのため、多くの脚本家は、
自分の体力・気力・知力と
引きかえにしてでもという
意気ごみとプライドをもって
台本づくりに臨んでいるのです。


とても斬新な番組宣伝をなさる
NHK大阪の「番宣部隊」って、
いったい、どんな戦略にのっとって、
こんな記事を提供しているのでしょうか。
まさか、「とにかく記事になりゃいい」という
20年も前の広報宣伝マニュアルを
いまどき妄信しているとも思えませんし。
とても気になります。
なにか深遠な意図でもあるのでしょうか。
浅学ながら、わかりません。


そして、菓子浩さんはじめ、
現場のスタッフおよびキャストは、
こんな番組宣伝に、
納得してはるのでしょうか?
それとも、インド人ならずとも
ビックリでしょうか?


蟷螂の斧(とうろうのおの)ではございますが、
とどのつまりは、
こんな番組宣伝は、
お止めになったらいかがでしょう、
というひと言に尽きます。


(追記)上記の文章をアップしてから、
コメントに、貴重な情報提供をいただきました。

ネタばれ部分もありますので、
もし、すべていっさい「知りたくなーい」という方々は、
くれぐれも、コメント欄をクリックなさらないように、
ご注意申し上げます。