言ったそばから、「あぁぁ」


2007年11月28日(水)の第51回『ちりとてちん』。
口に出したそばから、「あぁぁ、言わなきゃ良かった」。
こう後悔すること、よくありませんか?


今日のB子(貫地谷しほり)が、まさにそれ。
正式に入門したものの、朝から晩まで、炊事・せんたく・掃除ばっかし。
生卵は割るわ、
せんたく物を干し忘れるわ、
バケツはひっくり返すわ、
師匠の徳利(とっくり)がカラになったんに気づかんと、草々にいさんに怒鳴られるわ。


居酒屋「寝床」で、師匠(渡瀬恒彦)や、あに弟子と一緒にいても、疎外感を味わっているちょうどそこへ!
やってきましたがな。小草若(茂山宗彦)に連れられて、A子(佐藤めぐみ)が。

案の定、A子はようけ気ぃつく子ですから、飲みのもののお代わりをたのんだり。べっぴんさん(今日はロングでした)やさかい、周囲にチヤホヤされて。
つい、言うてしまいました。


「私の居場所に入ってこんといて!」


あちゃ。
A子は空気の読める娘(こ)ですから、ペコペコ頭を下げながら、すぐに店をあとにしました。
この居心地の悪ーい空間、なんとも言えません。


まっ、サラリーマンなら、1年に1回くらいありますね。
マメ太郎にも、こんなこと、ありました。今を去ること10年ばかし前のこと。上司とともに、商用で得意先を訪問した折のこと。訪問先は日本というより世界に冠たる超大企業です。
カフカの応接室で、先方は部長クラス以下、ズラリと顔をそろえてくれはったのですが。
何を血迷うたか、マメ太郎の上司。訪問先の担当役員である常務さんの名前をあげ、部屋中にとどろく大声で、


「××さん。この前、お見かけしたら、すごい痩せようで。ガンじゃないですか? ガン!」

応接室に、気まずい空気が流れたのは、いうまでもありません。
もちろん、仕事はもらえませんでした。