落語家・志の輔のガッテン度は
AとBが、たまたま偶然、知りあう。
別にCという人間がいる。
AとCは浅からぬ間柄。
そしてまたBも、Cとはある一瞬のめぐり逢いがあった。
しかし二人とも、まだその事実には気づいていない。
こんな人間関係の妙が、ズシリかつホロリと胸にせまってくるのが、落語「しじみ売り」です。
裏にもうひとつの顔をもつ男が出逢ったのは、寒中、しじみを売って歩く少年。年端(としは)も行かぬお前がなぜ、と問えば、少年は一家をおそったある騒動について語り始めます。
かなりいい噺です。
ディクスは案外少なく、愛聴盤は立川志の輔。
「ためしてガッテン」での知名度が圧倒的な志の輔・師匠ですが、落語の腕前はといえば……、そうですねぇ、なんと表現したらよいでしょうか。さしずめ。
将棋界における佐藤康光。
囲碁界にたとえれば山下敬吾。
宝塚歌劇ならば宙組(そらぐみ)の蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)。
おわかりでっしゃろ。ええ? よけいわからんようになった。
ほなら。
相撲でいえば大関クラス、
サッカーなら日本代表における不動のレギュラー、ということです。
立川志の輔「しじみ売り」のオススメ度(☆5つが満点。★は0.5点)
ストーリー ☆☆☆☆
しみじみ度 ☆☆☆☆☆
初心者向け ☆☆☆☆★
志の輔らくごのごらく(3)「みどりの窓口」「しじみ売り」―「朝日名人会」ライヴシリーズ31
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