居酒屋のステージに置かれた物体

11月14日(水)放送の第39回。
一門会の会場として、徒然亭の弟子3人が居酒屋「寝床」の熊さんに、「お店を貸してくれへんか」と頼みこみます。
その掛け合いの中、ステージ(熊さんが熱唱したあの舞台です)に、高さ1メートルはあろうかという、不釣合いな壷が鎮座ましましていました。

これ。のちの伏線か、はたまた落語愛好者にだけわかるようにした小ネタなのか。
落語には、大ーきな壷が登場する有名な噺が、ふたつあります。

まずは「つぼ算」。
抜け目のない知恵者(ちょっとワルはいってます)が、道具屋を手玉にとって、水壷(昔は早朝、台所にある大きな水ガメに、井戸から水を汲みおきしていたのです)を、まんまと、せしめるという噺です。

もうひとつは「祝いの壷」。
これは内容が内容だけに、最近ではテレビやラジオではあまりかからなくなりましたが。引越し祝いに、何かを贈らなければならなくなった二人がタダ同然で手にいれた壷は、こともあろうに……、という噺です。

「つぼ算」の愛聴盤(CD)は、桂枝雀師匠。
「枝雀落語大全」(東芝EMI)の第一集(税込2300円)に収録。

枝雀落語大全(1)

枝雀落語大全(1)


「祝いの壷」の愛聴ディスクは、桂米朝師匠。
米朝珍品集 その五」(東芝EMI)に収録されています。


桂枝雀「つぼ算」のオススメ度(☆5つが満点。★は、0.5点)
ストーリー  ☆☆☆☆
爆笑度    ☆☆☆
初心者向き  ☆☆☆★

桂米朝「祝いの壷」のオススメ度(☆5つが満点。★は、0.5点)
ストーリー  ☆☆☆
爆笑度    ☆☆☆☆★(こういう噺が好きなもんですから)
初心者向き  ☆☆☆★

(了)