ゴリさん 降臨

2008年3月18日(火)、第141回「ちりとてちん」。
今回は、小次郎&なっちゃん、完結篇といった趣で。


小次郎おじさん(京本政樹)は、
レトロ宝くじで当てた200万円を、
巨大塗り箸イベントでの ヒロシのギャラに宛てました。
当然のよ〜に、奈津子さん(原沙知絵)に バレて、
そんな相談を なぜ事前にしてくれへんかったのかと、
2人は、険悪に。
でも、見栄っぱりで、プライドの高い小次郎だから、
相談がでけへんかったと、小梅ちゃん(江波杏子)に諭され、
奈津子さんも、納得。
で、肉じゃが女に なりましたとさ、
結婚式シーンでは、たぶん
五木プロから、
「ステージで唄いませんでしたから、
 ギャラはおさめるわけには、参りません」と
200万円が、お祝い金として戻ってくるでしょうし。
めでたし めでたし。
良かったですね、はい。


でもって、常打ち小屋プロブレムですが。
鞍馬会長(ゴリさん)は、
「まず、家屋敷 売っ払え。
それから、考えてやる」。


このサジェスチョンに対して、
オール徒然亭は、
「ひぇぇぇ」「そんな ご無体な」ゆうアンサーでしたけど。
はてな
なんで。
そんな積もりもなしに、お願いしてたんかいな。


あ、あぁぁぁ。
天空から、なにかが降りてきました。
あああああぁ。
マンジュウが 食いたい。
なぜか、グラサンかけて、
趣味の悪いネクタイを 締めてるぞぉ。
ゴリさんが、憑依(ひょうい)しちゃいましたぁ。


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徒然亭ゆうのは、ホンマ、気楽で、エエのぉ。
「小屋がなければ、伝統は守れません」 ゆうて、
オノレらの都合ばーっかり 考えよってに。
それで、
ゼニ勘定の面倒みるのは、誰や?
ウチか。
かなわんなぁ。
お前らが、「あんなん、芸やない」ゆうて くさしとる
若手タレントやら、お笑い芸人やらが やで、
テレビ局のムリな注文にも、ハイハイゆうて、
ドル箱芸人のイジメにも、ペコペコして
身体はって、
稼いでくれた 銭を、
この鞍馬太郎は、預かっとるんや。


だいたいなぁ。
常打ち小屋、どないして回してゆくねん?
支配人が、必要やろ。
天狗芸能の平均給料は、420万円。
月収は、35万円。
他にもな、
出演者を編成する現場マネージャー、
経理
営業・宣伝、
最低 4人は、常駐の社員が必要や。
これだけで、月140万円。
1500円の入場料の 1000人分が飛んでまうんや。
東京の寄席、平日、行ってみぃ。
何人の客が、はいっとる ゆうのや。


それだけや、ないで。
モギリの おばちゃんやら、
売店の おばちゃんやら、
清掃の おばちゃんやら、
照明・音響・小道具管理の おっちゃんらの
給料も 出さな あかんのやで。
ひと月でも、
落語家や漫才師へのギャラ 払えんようになったら、
誰が アタマ下げんねん。
下げたくもないアタマ 下げんのは、
天狗芸能の社員やで。


天狗芸能は、こう見えても、
大阪証券取引所一部上場の会社や。
収支の見通し立たん、事業に乗り出したら、
株主代表訴訟 起こされてまうで。
お前らなぁ、
東京の立川談志はんのこと、知っとるやろな。
1970年代にな、談志はんは、
目黒演芸場 ゆう寄席を再建させるため、
自分が席亭、つまりオーナーになった。


考え抜いて、出演者を選び、出演交渉して。
ありとあらゆるツテたよって、切符売って。
そやけど、あかん。
惨敗。
才人の談志さんをもってしても、あかんかったんや、
寄席をつくって、回してゆくゆうのは。
そん時のことは、CDシリーズ
立川談志 落語CD全集 ひとり会 第三期」の
付録小冊子に、書いてあるわ。
いっぺん、読んでみぃ。


ああ、しんど。
だいたいな、わしゃ、ゼニ勘定でけへん連中が、
文化だの伝統だの ゆうのは、勘弁して欲しいんや。
ある舞台役者がなぁ、
「国は、もっと演劇に 援助をするべきです」
なんて、ぬかしてた。
援助って、なんや?
税金や。
ワシらが払ろうている 税金。
そら、道路特定財源やとか、
社会保険庁の組合ヤミ専従は、論外やけど、
なんで、税金で おのれらの食い扶持
まかなってやらな あかんのや。
それほど、面白いもん、見せてるか?
見せてるんやったら、もっとようけ客がきはって、
おのれら、ピーピーゆうとらんで。
野田秀樹 見てみぃ、
いつも超満員で、切符とれへんで。


伝統つたえるのは、結構なことや。
伝えていったら、よろし。
関西文化のために、必要なことなんやろ。
師匠の 悲願だったんやろ。
そやけど、ホンマに そう思うてるんやったらな、
なんで、家屋敷 売っ払うぐらいのこと
でけへんのや。
なにも、保険金かけて、「死ね」ゆうとるわけやなし、
身ぐるみ 置いて、ところ払いになるわけやなし。
お前らの 決意って、
それほどのものやったんか
ゆうとんのや。


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あぁぁぁぁ。
あ、意識を 取り戻しました。
なにがあったのでしょうか。