ビンタと 土下座


2008年3月7日(金)、第132回「ちりとてちん」。
思いっきり ネタばれしてますよってに、
昼の放送で、ご覧あそばす方は、
ご注意。


ウソ山(辻本祐樹)が、高座に出たがらん
ホンマの理由 判明。


磯七さん(松尾貴史)が、もってきてくれはった
理容組合の落語会ちゅうのが
気に入らん、と。
晴れの初高座が、床屋さんの寄り合いじゃ、
かっちょ悪い、と。


若狭(貫地谷しほり)は、ビンタくわらし、
草々(青木崇高)は、磯七さんに土下座し。
さすがのウソ山も、ちょっとまずったゆう表情。


みなさんも、怒ってますでしょうね。
せっかくの磯七さんの善意を無視して、って。
なんか、旧然とした連ドラみたいで、
胸につかえる イヤぁな気持ちが、
なんとも言えません。
モヤモヤ。


それにしても、初高座って、どないなんでしょう?
師匠の独演会の前座っちゅうのが、まぁ、ありますが。
デパート屋上の 即席落語会とか。
刑務所の慰問会とか。
中小企業の忘年会の余興とか。


落語家当人に、直接 うかがったわけではありませんけど。
前座のころは、会場やら名目やらは二の次で、
身内ではない お客さんの前で演じられる
それだけで、ギャラもらうどころか、
こっちがご馳走するくらい ありがたい機会なのでしょう。


長唄三味線の師匠に ゆわれたことがありますのが。
「舞台 百遍」と申しまして(と記憶してるんですけど)
いくらお稽古やら、身内の前でうまく弾けても、ダメ。
見知らぬ お客さんがいてはる ナマの舞台で、
百回 弾くことが、
微妙な空気や やり直しのきかない緊張を体感する
なによりの 上達への道なのだと ゆう教えがございます。


ちょっと脱線しますけど。
芝居でも、ようけあります。
劇団を旗揚げして、
親戚やら同級生やら、知り合いに見てもらって、
「どうでした?」「いやぁ、面白かった」。
んで、「スゴいぜ 俺たち」トランスに。


大きな劇団かて、そう。
取り巻きのみなさまに、おだてられて、
なーんか、勘違いしちゃう
コールド・ケース(さむいケース)は、
枚挙に いとまがございませんのよ。


ハーハー息をはずませてる知り合いに、
「どうだった?」と訊かれて
「つまらなかった」ゆうのは、
同級生の女子大生が打っている 薬局のレジに
「プリザS」徳用ケースを 差し出すくらい 決心いります。


ですけど、みなさん!
エンターテインメントについては、
ご自身の知識や 好みや 初心者だから などは、
ま〜ったく 考慮にいれず
つまらなかったら、「つまんなかった」と
ハッキリ ゆってあげましょう。
結局は、それが、先方のタメなのです。


さても、第23週「終わり良ければ 滑ってよし」も
明日が、ラストデイ。
どないな おとし前をつけてくれるのでしょうか。
ビンタ一発(ペシっちゅう音でした)と、男の土下座で、
すっかり改心した なんて予定調和ではないと
願ってやみませんが。