和田秀臣 「私の履歴書」


2008年2月29日(金)、第126回「ちりとてちん」。
4年に一度の 今日この日。


潮の満ち引きなど、外的要因を排せば、
2月29日ご生誕のお方は、
1461人に ひとりの確率でいらっしゃることと存じます。
出現率 0.06%。
ハッピ・バースディ・ツー・ユウ。
おめでとうございます。


今日は、4年に一度ということもあり、
珍しいパターンでございまして。
「ちりとて経済新聞」に連載中の
和田秀臣「私の履歴書」とゆう あんばい。


秀臣さん(川平慈英)は、ロイヤル・コペンハーゲン(推定)の
日本法人を設立したデンマーク男性(推定)と、
銀座・三越の食器売り場で働いていた母親との間に
生れたハーフだったのですね。


毎日、食卓は、フォークとナイフ。
だからお箸をうまく使えなかったのですが、
しっくり持てるようになったのが、伝統の若狭塗り箸。
このワンダフルなものを、極めるんだと、
正太郎ちゃん(米倉斉加年)のもとで修業します。


しかし。
極めようとすればするほど、伝統を生み出す才能に
恵まれていないのではないかと 悩みます。
それは、正典さん(松重豊)がこしらえた塗り箸との
歴然とした差で、わかっていたのです。
門前の小僧、習わぬ経を読む ではありませんが、
幼いころから、特級品のお箸にふれていた正典さんは、
本能的に塗り箸の良し悪しが身についている。
20歳を過ぎてから(推定) 勉強をはじめた自分には、
正典さんのように、DNAにしみついた
「伝統職人の血」が、流れていないのではないか。


しかも。
正典さんが、糸子さん(和久井映見)のもとに走ったあと、
師匠の正太郎ちゃんが気にかけていたのは、
やっぱり 実の息子のこと。


伝統芸能の後継者にも、
和田家の跡とり息子にも なれない身の上を悟り、
正太郎ちゃんと小梅ちゃん(江波杏子)のもとを、
去ったのでありました。
ふ〜ん。
なかなか含蓄にとんだ エピソードでございました。