「はてな」じゃなくて「井戸の茶碗」


まずは、視聴率チェックから。
2月18日〜24日、ビデオリサーチ関東地区調べでは、
総合トップは、『篤姫』。22・4%。
ドラマでは2位の『ちりとて』は、総合13位。17.0%。
そして、『薔薇のない花屋』は、総合16位。16.2%。
総合20位内には、ドラマは3本だけです。
念願の(誰のやねん?)
20%ごえも、「篤姫」ごえも、ちょいキビしい。


さてさてさて。
今週のテーマ落語は、「はてなの茶碗」ですが。
古ぼけた茶碗に、カリスマ骨董屋が目をとめ……、
思いがけずに、小判がザクザク……、と
あらましだけを聴くと、
はてなの茶碗」に、似た1席がございます。
ホントは、テイスト、まったく違うんですが。


タイトルも くりそつ。
井戸の茶碗」(いどのちゃわん)と ゆいますのです。


物語が、二転三転しますから、委細は伏せますが。
ひと言でいえば、「正直者のこうべに 神 宿る」。
主要人物は、借家住まいをしている初老の浪人、
細川家につかえる若い武士、
正直を絵にかいたようなクズ屋の3人。
愚直であっても 正しいことを積み重ねていれば、
きっと神様は幸運を授けてくれる、という
サワヤカ度100%の1席でございます。


上方落語江戸落語では、
同じ演目でも、タイトルの異なる場合がありますが、
この「井戸の茶碗」は、「はてなの茶碗」とは
まったくの別物ですので、ご注意あそばせ。


どうしても 30分間はゆうにかかる長編だけに、
高座にかかる機会が 少ない演目ではありますが、
はてなの茶碗」同様、なかなかの名作ですよ。


オススメは、古今亭志ん朝さんのライブ盤(ソニー)。

お茶碗が、あっちからこっちに行ったり、
小判が、こっちからあっちに来きたり。
トントントントンと、ハシゴ段を 駆けあがるみたいに
ちょっと(かなり)いい話が 軽快に 繰り広げられます。


古今亭志ん朝井戸の茶碗」のオススメ度(☆5つが満点。☆は0.5点)
ストーリー ☆☆☆☆☆
爆笑度   ☆☆☆☆
初心者向け ☆☆☆☆★


ちなみに。
志ん朝バージョンは、35分間の長講ですが、
お茶碗が出てくるのは、ずーっとあと。ホントに ず〜っと。
途中まで聴いて、
「あれ、違う演目じゃないの」と勘違いなさらないよ〜に。
なにを隠そう、マメ太郎。はじめて聴いた折、そ〜でした。