上方落語の四天王(その2) 桂文枝
さてさて。
昨12月15日に続く、
昭和「上方落語の四天王」実録シリーズ。
六代目・笑福亭松鶴(しょうふくい・しょかく)師匠につづく
第2回目は、
桂文枝・師匠です。
かつら・ぶんし。
1930年生まれ、2005年死去。
まずはドラマ「ちりとてちん」ですっかり
おなじみになった「愛宕山」(あたごやま)を収録した
CD(ソニー盤)のジャケットをご覧あれ。
- アーティスト: 桂文枝(五代目)
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2005/08/24
- メディア: CD
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誰かに似てはりませんか?
料理人・神田川はんに。
それで、ですね。
文枝・師匠。
私・マメ太郎ごとになりますが、
上方落語・四天王の中で、一番好きやった落語家さんです。
聴きはじめたころの芸名は、
「小文枝」(こぶんし)でして、
かえって
「文枝・師匠」(ぶんし・ししょう)とゆわれても、
ピンときません。
文枝師匠のよさは、
はんなり
やわらか
まろやか
将棋で申しますと、(どんな意味あんねん?)
丸山九段や藤井九段とは正反対。
谷川九段や、羽生さんとも違う。
関西将棋連盟所属の山崎隆之・七段。
どうだ!
中盤の柔らかい手順、
対局場にあらわれただけで、パっと四方八方がにぎわう華やかさ、
などなど。
ぴったしカンカンでしょ。( ← わからんて)
それはともかく。
我の強い上方落語界にあって、
「新婚さんいらっしゃい」の三枝さん、
「首ふり機能のこわれた扇風機」の文珍さんなど、
個性派ぞろいの弟子たちを率いる総帥ながら、
ご自身の芸風は、
「そよそよ、そよー」
「にゅんわり、ふんわり」。
「なめらかプリン」みたいに、
とろけちゃうんだな、これが。
推薦ディスクは、「軽業講釈(かるわざこうしゃく)」。
「ええ?」「なんで?」と思われるのは承知の上。
1980年、東京・文京区の「三百人劇場」でのライブ盤です。
まだ東京での上方落語の認知度が低かった
30年近くも前のこと。
文枝(当時は、小文枝)師匠は、
「三百人劇場」にて、連続独演会を開きました。
収録盤は、記念すべきその第1回目。
東京の観客を前に、口開けとあって、
「なるべく、上方らしい落語をご案内いたしましょう」と、
この噺をもってきた意図を紹介しています。
上方での落語の成り立ちから、
拍子木、鳴り物といった
上方落語の特色も、
懇切丁寧に説明してくださっております。
前回、ご紹介した松鶴師匠が、
おっかない大阪のおっちゃんが
迫力もってせまってくるとすれば、
文枝師匠のは、船場の旦那さんに、
やさしく諭されているよう。
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桂文枝「軽業講釈」(ソニー盤)のオススメ度(☆5つは満点。★は0.5点)
ストーリー ☆☆☆
上方落語らしさ度 ☆☆☆☆☆
初心者向け ☆☆☆
阪神ダイガースでいうたら……、
牛若丸・吉田、でどうでしょうか?。
後身を育成したという点でも、
これ、よろしゅうございませんか。