古典、 新作、 そして創作


で、ですね。
来週2月4日(月)からの
第19週「地獄の沙汰も ネタ次第」では
若狭(貫地谷しほり)が、創作落語をこしらえはる
ことに なったんねんけど。


● 創作落語


マメ太郎は、
この名詞、気になりますねん。
お店でも、ようけありますよね。
「創作料理」 「創作中華」 「創作フレンチ」。


けど、「創作」って、いったい なんやねん。
「からたちの花」です。
そりゃ、山田「耕筰」 でしょ。


新作落語」じゃ、あきませんの?
しんさく とは。
奇兵隊 やねん。
そりゃ、高杉「晋作」 でしょ。


創作落語」と「新作落語」の違いは?
なんでしょうか?


とまれ。
その前段を、ちょっと解説しますと。
まず「古典落語」っちゅう ジャンルがあります。
対して、「新作落語」が、ござります。
ただし、今日、「古典」と称される落語の中でも、
江戸時代やのうて、昭和20年代につくられたオリジナルが、
いまでは、古典に含まれることも ございます。


また。
もともと 昔から伝わる短〜い噺に、肉づけをして
25分間の1席に 仕立て直したものもあり、
「古典」「新作」と 厳密に区別するのは、
すでに 不可能だったわけです。


じゃ、「創作落語」は?
桂枝雀さんが遺した 口演・対談集
『らくご DE 枝雀』(ちくま文庫)では、

落語作家・小佐田定雄さんが、
こう説明してはります。
ちょっと はしょって要約しますと。


…………………………………………

創作落語は、古い時代の現代風落語(=新作落語)に
対する批判から誕生した。


旧来の「新作落語」には、リアリティがなく、
その原因には、「型」と「内容」のギャップが あった。
古典落語」の型で、現代を描こうとすると、
どうしても ムリがある。


創作落語」は、型をこわして 内容をとったジャンル。
現代を描くために、現代にあった 新しい演じ方を採用した。
桂三枝さんの落語が、創作落語の 代表例。
大阪では、「現代派」と 呼ばれている。

…………………………………………


正確なところは、『らくご DE 枝雀』の
210ページを お読みいただくとして、
おわかりに、なられましたでしょうか?


じゃ、「トーク」とは、どこが違うのか?
そんなんについても、『らくご DE 枝雀』では

触れております。


要するに、桂三枝さんや桂文珍さんが
やりそうなんが、創作落語 って
思ってくだされば、いいのでしょう。たぶん。